★筋膜リリースはリラックスしながらも集中して受けることで効果UP!

40代の女性。

週に一度ヨガ教室に通っているが、股関節が固いようで開脚しずらいとのこと。

たまに普段でも痛みを感じることがある。

ネットで検索していただき、筋膜リリースが良いのではと思ったとのことで初めてお越しいただきました。

筋膜の硬くなっているところを確かめてみると、お尻(大転子)のまわりや中殿筋に硬さ有り。

また、太腿の前側や内側の筋膜に硬さがありました。

すべてリリースすると、すっきりと軽くなり、動いてもらうと可動域も広がって足が開きやすいということでした。

ヨガをやっているとのことで、施術中も呼吸を整え、リラックスして力を抜いておられたので、施術の受け方がとても上手な方だと感じました。

筋膜リリースはご本人が筋膜の緩む感覚を感じながら施術を受けていただくことも効果を上げる秘訣です。

ゆったりと気持ちを落ち着かせて、リラックスしながらも集中して施術を受けていただけると良いと思います。

★股関節まわりは、ツラい痛みになる前に筋膜リリースでケアしましょう。

月に一度のペースで施術を受けておられる70代の女性です。

坐骨神経痛と診断されて整形外科にも通ってらっしゃいます。

筋膜リリースを受けるようになって以前よりだいぶ調子が良いとのこと。

まずご本人が痛みを訴える腰や臀筋を筋リリースします。

触られた感覚が楽になったとのことで動いて確かめてもらうと大丈夫・・・と仰るのですが、

他にも筋膜の硬いところを触って、痛みや違和感を感じないか尋ねてみると、

太腿の前側、鼠径部、腸腰筋なども硬くなっていて「ちょっと痛い」とのことで、リリースしたところ痛みが消えて軽くなり、動作がしやすくなりました。

そもそも身体に痛みがあると、日ごろ決まった動作しかしないので、身体の硬くなっている箇所をご自身で認識できなくなっています。

それに気づくにはやはり普段から軽い動作でも体を動かすことが必要です。

そしてさらに筋膜リリースの施術を受けていただくことで、ご自身の筋膜の硬い部分に気づいたり、緩んだのを感じとることができるでしょう。

特に、股関節まわり、臀筋や太腿など、疲労が溜まっています。

ツラい痛みを感じる前に筋膜リリースでケアしましょう。

★私の毎朝のセルフ筋膜ケア

私が毎朝目が覚めてからやっていることを書いてみますと、

まず起きてすぐに朝の活動に入らずに、床の上で仰向けに寝て膝を立て、立てた両膝を一緒に左右にゴロンゴロンと倒してみます。すると、腰やお尻、鼠径部のあたりがつっぱって痛みが走るので、横向きになって臀筋などをリリースすると緩んできて痛みがなくなります。

仰向けになって再度動かしてみて、更にハリ感がないか確かめます。これを違和感が亡くなるまで繰り返します。他にも大腿の裏や足首など、寝たままいろいろと動作してみて、違和感が出るところがないか確かめてみます。あればリリースで緩めます。

リリースは軽く指で抑える感じで、緩むまでにそんなに時間はかかりません。

臀筋が緩んだら、再び仰向けになって、今度は胸の前で片膝を抱えてみます。鼠径部や、大腿の付け根に硬さや痛みが出ますので、これもリリースで緩ませて、曲げた時の違和感や痛みを取り除きます。楽になったら起き上がって活動し始めます。

他にも首や肩、肩甲骨まわりなどの上半身もリリースと動かすことを交互に行い、違和感が取れるまで繰り返します。

全部やっても15分くらいです。これを寝る前にもやると、朝、身体の痛みが少ないので、就寝前にもできると筋膜が緩んで快眠につながると思います。

身体に痛みがある人や硬い人は、睡眠中の寝返りが少なくなってしまい、起きた時に痛みやこわばりが出て辛いという方が多いです。

寝起きや夜に残っている筋膜の拘縮や疲労をそのままにしてしまうと、それが毎日蓄積して、やがてもっとツラい痛みが出てなかなか取れなくなってしまうということが起こります。

痛みや不調を取り除くには、日々の小さな筋膜ケアの積み重ねが大切。習慣にすることが大切です。

また、毎日こうしてご自分の身体と向き合っている方は、施術にいらしたときにもご自分の不調のある個所をわかっていて伝えてくださるので、施術者との共同作業がしやすいのです。施術を受けていただくときも「リラックスして集中」が効果的です。

筋膜リリースは筋膜が緩むきっかけを与え、筋膜が自ら緩んでいくのを促す施術です。施術で筋膜が緩んだら、それを再び固まらせないように日々ケアしていくのはお客様ご自身です。

そのために、毎日ご自身の身体に意識を向けて対話し、変化を感じ取り、リリースして少しづつ動かすということを生活に取り入れていただきたいと思います😉

★股関節まわりへのセルフ筋膜リリースを取り入れましょう。

両足に変形性股関節症がある女性です。

ケーズリリースに月2回程のペースで来ていただいていますが、施術後2日くらいは調子がいいのだけど、また痛くなってしまうとのこと。

長年の歩き方の癖や姿勢などがなかなか変えられず、怖さもあって痛みをかばう歩き方のままなので筋膜が一度緩んでもまた固まってしまうのです。

筋膜リリースの施術で痛みが軽減されて動きやすくなったら、その後は身体の癖を改めて適切な位置と使い方で歩くことを意識して日々練習していく必要があります。

その過程で今まで痛くなかったところが痛くなったりハリを感じたりする場合がありますが、そのようにして身体はバランスをとろうとするので、その都度気になった箇所をリリースして微調整していきます。

身体は毎日使われて毎日疲労しているので、疾患がない人でも毎日ケアすることっで健康維持や将来の予防につながりますし、ましてや痛みのある人なら毎日でも筋膜ケアを行った方が良いのです。

そのためにセルフケアが必要となります。

セルフケアとは、

① 筋膜リリースの施術を受けて緩んだら、日常の動作やエクササイズで今までの股関節に負担をかける歩き方などを意識して修正していくこと。

② その日に疲労した筋膜を放っておかずになるべく緩ませておくように、ご自身によるセルフ筋膜リリースを取り入れていただくこと。

セルフリリースは最初は難しいですが、施術を受けながらその感覚を感じ取っていただいたら、持ち帰ってご自宅で、ご自分の筋膜の拘縮や緩んだ時の状態に意識を向けながら行っていただくと習得しやすいです。

セルフ筋膜ケアの方法はその方の症状などに合わせてアドバイスさせていただきます。

股関節の痛みや不調の期間が長かった人ほど、回復にも時間がかかる例が多いです。股関節のまわりに違和感や痛みを感じたら早く対処することが重要です。

★座っているとお尻の筋肉がズキズキ痛む。

椅子に長く座っているとお尻の筋肉(梨状筋など)がズキズキ痛むという症状。

最初にケーズリリースに来ていただいたときは、ベッドに横になる姿勢で上になった足の大転子から坐骨にかけてが痛み出し、長く同じ姿勢をとれませんでした。

最近では、横になって寝ても大転子周りのつれるような痛みが出ない、車の運転でもお尻に痛みが出ない、椅子に座っているのも以前より楽になった、しゃがめるようになった。

...など、だいぶ回復されました。

お尻の筋肉は努めて動かさない方も多く、座っていることが長いと筋膜が固くなり、血流も滞って痛みが出やすいです。

坐骨神経痛などと診断されることも多く、足の方までズキズキ痛むこともあります。

ケーズリリースにいらっしゃる方々のほとんどが臀筋や梨状筋などのお尻の筋膜が固くなり、大転子や坐骨のまわり、仙骨周りにも痛みを訴えます。

これらの筋膜をリリースして緩めることで、すぐに痛みが解消される方もいらっしゃいます。

また、長く痛みを抱えていた場合にも、リリースを続けることで筋膜の質を変えていき、根本から解決することが必要ですが、先ずは痛みを取り去るということにおいても筋膜リリースで緩めてあげることが有効です。

あとは、セルフリリースに加えてお尻の筋肉をストレッチしながら動かす体操を続けていきましょう。

★筋膜リリースの効果をその都度ご自身で確かめることが回復の近道です。

左右の股関節まわりの痛みがあり、もう一年以上、月に二回ほどリピートで通われている60代の女性です。

股関節まわりの違和感が出始めたのは、ケーズリリースに来られる二年ほど前からで、最初はソケイ部に違和感があり、痛みが出て歩きずらい時がありました。

そのうちに、大転子まわりや、お尻の方も痛みやハリがある感じが続き、足が前に出づらくなり、ネット検索をしてケーズリリースに来られるようになりました。

最初の頃は施術を受けるにあたり、痛みで動作がしずらいために、どのように動かしたら痛みが強く出るのか、ご本人もその時々で違うからよくわからないということでした。

そこで最初の数回の施術では、筋肉の固くなっている箇所を触診しながら筋膜リリースで柔らかくしていきました。

だんだんと動かすのが楽になったようで、ご本人も、「ソケイ部を曲げようとするとここが痛いです。」とか、「右を上にして横向きに寝ると右大転子が引っ張られて痛む。」など、具体的に指摘していただけるようになりました。

普段の生活動作においても、どういう場面のどんな動きがしずらく痛い・・・など、ご自身の体の状態を良く意識して観察できるようになったことで、施術者の私もリリースのポイントが分かりやすくなりました。

最近ではその時々の筋膜の緩んだ感じをご本人に確かめながら施術をすすめていくことでご本人も更にリリース効果を感じやすくなったとのことです。

このように、筋膜リリースの効果は、その都度ご自身で確かめていただくことが重要です。

ケーズリリースの筋膜リリースは、筋膜が自ら緩むきっかけを与えるものであり、そこからご自分の筋肉の状態に目を向けてケアに取り組むのはお客様ご自身であるといえるでしょう。

ケーズリリースの筋膜ケアは、どちらかといえば参加型のケア法であり、ご本人が意識して取り組んでいくことが健康を取り戻す近道だと思います。

ご自分で自宅でできるエクササイズやケア法をアドバイスさせていただいております😊

★負荷のないゆらゆら体操で股関節を緩ませる

伊勢崎市も桜が満開です🌸

暖かさが安定してきて体を動かすのに良い季節になったと思うのですが、体に痛みがある方々は急に何かやろうとしてもなかなか一歩が踏み出せないようです (^^:)

しかし筋膜は動かさないと固まってしまいます。

ある女性は、せっかく筋膜リリースの施術で股関節まわりの痛みが軽くなってきたのに、先月までの寒い日のせいもあって体を動かすのが嫌で、ついつい動かずに一日が終わってしまう・・・という日々を過ごしてしまっていたため、また痛みがぶり返してしまいました。

それはもちろん、痛いのに運動するのはツラいですよね。私がお勧めするのは、ゆらゆらとゆすりながら、リラックスさせながら動かすような体操です。

立っていて痛みがある人も多いので、寝たまま行います。

例えば、うつ伏せになって足を肩幅くらいに開いて全身の余分な力を抜き、下腹の丹田(おへその下)あたりに意識を置いて左右に揺らし続けます。

往復20回くらい。自然呼吸しながらゆったりと気持ちよく、お尻の力も抜いて、鼠径部が緩むのを感じながら行います。

そして毎日続ける習慣ができれば、あと二つ三つエクササイズができるようになります。

ともかく動かさないことが筋膜を固まらせてしまいます。

負荷のない単純な動作でも、「その動きで、今、鼠径部が緩んでいる」と、意識を集中させながらもリラックスできるように体に感覚を覚えさせる練習が必要です。

おウチでのリリースエクササイズは、自分のからだの状態や変化を自分で意識して確認しながら行うことも大切ですね。

※痛みが強いのに力を込めて無理に行うことの無いように注意してください。

★変形性股関節症と診断され、ソケイ部が痛んで歩きにくい。

両方の股関節が変形性股関節症であり、特に右足に体重をかけずらく、歩き出しの一歩が出にくい状態のある60代の女性の症例です。

ソケイ部や臀筋、大転子まわりに痛みがあり、「お正月の三が日には長い時間座ってテレビを観ていたからか、今日は特に痛みが増している気がする。」とのことでした。

まずご本人が訴える痛みの出ているところの硬くなっている筋膜をリリースします。加えて、ご本人は普段自覚がないものの、私が触ってみて固くなっているところの太腿の内側や腸骨筋の周り、膝まわり、足首など、硬さのあるところもリリースして緩ませました。

度々動作をしてもらって、ご本人に感触を確認してもらい、痛みやハリが取れたと感じればOKです。

帰りには足が軽くなり、最初の一歩が出やすくなりました。

まだ足の動きが鈍く、日常生活で硬さが戻ってしまうので、定期的に来て施術を受けていただき、筋膜の質を変えていくところまでケアを続けていった方が良いかと思います。

ご自身でもなるべくゆるゆる体操などをして筋膜を動かしていただけるように提案させていただきました。

★股関節まわりの痛みは、痛くない時も継続した筋膜リリースで痛みを再発させない。

リピーターのお客様の中には、もう5年以上も定期的にケーズリリースに通ってきてくださる方がおられます。ずっと月に2回ほどでしたが、最近はコロナでまん延防止措置や緊急事態宣言も出された影響で月に1度のペースになってしまい心配もしていました。

60代のこの女性の場合は、変形性股関節症で最初は特に右の股関節まわりや内転筋の痛みが強く出ていました。筋膜ケアによって最近では最初のような歩くことがままならい程の大きな痛みはなくなりましたが、立ったり座ったりの仕事をされていたこともあって、仕事の状況などにより痛みや疲労感がツラい時があったり、またある時には足がずいぶん軽くなり、よく歩ける時期があったりと、調子が良かったり悪かったりを繰り返していましたが、ご本人は手術は望んでいませんでした。

調子が良くも悪くも自主的に施術を受けに通ってくださり、最近では積極的にセルフリリースやセルフエクササイズをお勧めしていました。すると、ここ最近ではコロナ禍で施術を受ける頻度も半分に減っているにもかかわらず、痛みも感じることなくずっと調子が良いと仰っていました。

特に変形性股関節症などの股関節まわりの痛みによって日常生活に支障が出ている場合の筋膜ケアでは、痛みがあるときには施術を受けて痛みをとることはもちろんのこと、大きな痛みが出なくなった後の調子の悪くない時でもケアを継続し、おうちでは自分でリリースしてみることで、大きな痛みを再発させずに日常生活を普通に送れる状態を維持していけたら良いと思います。

この方は、先日のパラリンピックをテレビで観て「自分も頑張ろう!と思い立った」のだそうです。パラリンピック選手の皆さんの熱い姿は、観る私たちにも力を与えてくれましたよね。

これからも家で体を動かすことを日課に取り入れていきたいというので、この方に合いそうなエクササイズを新しくいくつか提案し、効果や感想をLINEメールなどで送っていただくようにしています。

筋膜リリースは、コツを得るにはなかなか難しくもありますが、自分でやるようになると、ご自分の体や筋肉の状態を意識するようになり、リリース効果を高めてくれます。

特に股関節の痛みや違和感は早期発見で早期にケアすることが大事です。ケーズリリースに来られた時には痛みが強くて杖を突いて来られる方もいらっしゃいますが、そうなるまでには不調を抱えたまま数年の時間が過ぎてしまっているという状況の方も多いのです。

股関節まわりの固まった筋膜を筋膜リリースで緩めて。まずはツラい痛みを減らしていただきたいと思います。何度か施術を受けてリリースの感覚をつかんでいただけた方にはセルフリリースをアドバイスさせていただいております。

★筋膜リリースを受けていても股関節まわりのツラい痛みがなかなか改善しない場合。

股関節まわりの筋膜リリースを定期的に受けていても、ツラい痛みがなかなか軽減しない場合、

◎ヨガなどで痛みが出るような体勢をしたり、痛いのに筋トレをしている。

◎おうちでの筋膜リリースエクササイズについて、できるだけ力を抜いて行うべきところを一生懸命に力をこめて行ってしまっていたり、痛いのに無理して大きく動かしてしまっている。

◎膝や股関節まわりの痛みがあるのに、歩けるからとウォーキングに出かけている。

◎日常生活で体の使い方、重心のかけ方、足の踏み出し方や立ち方などを意識していない。

・・・などが考えられます。

以前に運動やスポーツを一生懸命にやっていた経験のある人ほど、力をぬいて緩ませるようなリラックスしながらの動きが苦手です。「筋トレやウォーキングなどの方がやった気がする」というのですね。

もしくは筋トレどころか痛くて動かせない。痛みがあって筋膜が固まってしまい、うまく力が抜けないということもありますので、ゆるゆるエクササイズを有効にできるようにするにはリリースしながらの練習が必要です。

筋膜はリリースするとともに「適度に動かす」ことが必要ですが負荷や衝撃が多きすぎとよけいに筋膜を痛めてしまいます。

ゆるゆる筋膜リリースエクササイズはケーズリリースでアドバイスしていますが、それぞれが簡単で単純な動きのため、皆さん忘れてしまってなかなか続かないということもあるようですが・・・(^^:)

地道に朝晩、無理をせずに3つくらいのエクササイズを2,3か月続けたところ、完全にではないものの、まずは今まであったつらい痛みが出なくなったという方もいらっしゃいます。

また、動かし方、つまり日常生活での身体の使い方も、痛みの原因と思われる使い方は意識して改善していくようにしなければなりません。

痛みがあって思うように体を動かせない、硬さがあって力が抜けない、という方はまず先に筋膜リリースで筋膜を緩ませることが必要となります。

★おうち時間も筋膜ケアで痛くならない体を保ちましょう。

新型コロナの影響で仕事がお休みがちになったり、出掛けることが少なくなり、おうち時間が増えた方も多いようです。

ケーズリリースのお客様の中にも、家でテレビを観たり、手芸や読書がお好きな方がいらっしゃいます。

そういった方々が、以前はだいぶ痛みがなくなって調子がよかったのに、最近また痛みが出てきてしまった・・・と言ってご連絡下さいました。

「予約の電話の後、少し腰回しなどの体操をしていたら、お電話した時より痛くなくなりました。やはり動かした方がよいのでしょうか?」

と、いらっしゃった時には少し元気になっていたご様子でした。

コロナの影響で仕事の出勤日数が少なくなっていて、ついつい家の中で座っている時間が長くなってしまっているようです。

そのせいで、以前は股関節まわりの痛みだけだったのに、左の肩甲骨の下あたりから背中、腰にかけてつながったような痛みがあったということです。

やはり長時間同じ姿勢でいて動かないのはよくありません。運動するとまではいかなくても、毎日、体をこまめに動かしておくこと、そして身体に負担をかける姿勢の癖をその都度あらためておくことが重要です。

しかし、これらは簡単なようで皆さんがなかなかできません。人の習慣を変えるというのは難しいことですね。

ですが、これこそが一番重要です。筋膜リリースの施術を週一回受けても、あとの6日間に今までと同じ体の使い方をしていてはせっかく筋膜が緩んでもまた疲労して固まってしまいます。

例えば、家事や作業などで前かがみの姿勢が長く続いてしまったら、逆に両腕を大きく上げて胸やお腹、ソケイ部などを軽く伸ばす動作をして、筋膜を固まらせないようにしましょう。(この時に力を入れすぎたり、勢いをつけて反りすぎないように。)

無理な姿勢のまま固まって、疲労が溜まった筋膜はその日のうちに入浴後などにリリースしておくとよいでしょう。

本来であれば、自分でセルフ筋膜リリースができるのが一番良いのですが、まずは日常において姿勢の悪い癖を意識的に改め、筋膜を固めないように軽い体操などで毎日全身を動かすことが大切です。

ぎっくり腰のように強い痛みがあって体操どころではないという方は無理に動かさないようにしてください。痛みが強くて動かせない場合、まずは筋膜を緩ませて大きな痛みを軽減させ、動かせるようにすることから始めます。

ともかく血流が重要です。動かないと筋膜が固くなって血流が滞り、痛みがでてきてしまいます。そうならないように正しく動かして全身の血流を促すことで痛くならない体づくりを目指しましょう。

★急にソケイ部が痛くなってしまった。

40代の女性の症例です。

普段は座り仕事が主なので、運動不足にならないために定期的にジムに通っている。

「数日前に急に右の鼠径部が痛くなってしまって辛い。」とのことでいらっしゃいました。

数年前から仙骨の周りやお尻の筋肉に痛みが出ることもあったとのこと。

ジムで運動をされていますが、筋トレをやるだけで筋膜を緩めるケアをしていなかったため、疲労が蓄積されて固まった筋膜が痛み出したものと思われます。

そのうえ、日中は座る時間が長くなることで血流が悪くなり筋膜を固くさせる原因になってると思われます。

筋膜リリースで鼠径部や腸腰筋、仙骨まわり、大転子まわりなどの固まった筋膜を緩ませると痛みが軽減されて楽になったとのことでした。

また、大腿も硬く疲労感があるとのことでリリースしました。

マシーンでの筋トレは負荷を上げすぎないように、またその日の筋膜の状態に合わせて加減をしながら運動してもらうようにアドバイスしました。

痛みがある時には無理に筋トレをすることは避けた方が良いです。

筋膜が緩んで状態が良くなるまで待ちましょう。

運動は筋トレだけではなく、呼吸を良く意識しながら全身をまんべんなくゆったりと動かすような体操なども取り入れるとよいでしょう。

固くなった筋膜のまま筋トレをやっても効率が悪く、ケガのもとになりかねません。

鍛えることは緩ませることとセットで行いましょう。

★筋膜(ファシア)の痛みの原因

最近、健康番組などで「ファシア」を取り上げているのをよく見かけるようになりました。

ファシアというのは、私たちの全身の臓器や血管、神経・筋肉・骨などを覆っている結合組織であると説明されています。

その中で、筋肉を覆っているものが筋膜ということになりますが、この筋膜の痛みの原因についてのお話の部分を取り上げてみたいと思います。

先日、私が観た番組の中では、

筋肉痛の炎症がみられる部分のほとんどがファシアにあった。ファシアの中に痛みを感じるセンサーがある。」

・・・と解説されていました。つまり、筋肉の痛みや肩などのコリなどは、筋繊維が壊れているとか、筋肉が切れているというようなことではなく、筋肉を覆う膜であるファシア(筋膜)の炎症やそれに伴う痛みであると考えられるとのことでした。

ファシアや筋膜については、まだまだ解明されていないことが多く、研究段階にあるようですが、例えばケーズリリースで多く行っている股関節周辺の痛みを訴える方への施術では、ご本人が痛みを訴える箇所、そしてその周りで固くなっていると感じられる箇所を筋膜リリース(指先などで適度な圧を加えるなどして緩める)すると、痛みが緩和し、施術後は動きがとても楽になったという方が多いです。

そのような症例からも、筋膜にアプローチすることが肩コリなどのほか、慢性的な股関節まわりや膝の痛みなどに対しても効果あるといえます。

なぜ筋膜を緩めると痛みが緩和されるのかということが分かってきて、その痛みの原因が骨の変形などだけではないと分かれば、筋膜ケアで対応できる痛みの症例が多いということも皆さんにお伝えできると思います。

“原因は筋膜にあり。”

是非、筋膜リリースを試してみていただきたいと思います。

※参考の 番組はNHK あさイチ , NHK 美と若さの新常識 でした。

★靴下が履きづらい、背中を丸めづらいのは、お腹の筋膜の硬さも原因かも。

股関節が曲げづらくて靴下が履けないことや、仰向けで寝て膝を抱えるポーズができない。

このような場合には股関節まわりの筋膜が固くなっていることが原因の一つですが、他にもお尻や背中、大腿の裏側の筋肉、それからお腹の方の腸腰筋(腸骨筋・大腰筋)の筋膜が固くなっていないか、ということにも目を向けてみた方がよさそうです。

腸腰筋はお腹を通って大腿の付け根まで伸びていますので、これが固くなっていると伸縮がうまく行われず、お腹を縮ませて背中を丸めるのがつらくなります。

また、反対に伸ばしづらいという点では、歩いたときに足を後ろにけりだしにくくなるために運動の可動域が狭くなり、ソケイ部が十分に伸びないために股関節まわりやお尻の筋肉をうまく使えなくなります。

こうなると小股で前かがみに歩くようになり、更に腰や背中、膝などに負担がかかるようになってしまい、筋膜もさらに固まって痛みなどの不調を招く原因になってしまいます。

背中から腰、お尻、大腿裏のほかに、お腹の方が固くなっている感じはありませんか?

筋膜は繋がっています。                       痛みや硬さなどの不調は一か所に感じられるようでも、関連する筋肉を考えながらその筋膜をリリースし、全身を視野に入れてケアを心掛ける必要があるでしょう。

★「股関節まわりの痛みはどれくらい施術を受ければよいですか」というご質問

股関節の痛みがあって初めて施術を希望される方からよく聞かれるのが、「どれくらい通えばいいですか?」というご質問です。

一つの例としては、つらい痛みがある場合には週に一度ほどの施術を3,4回ほど受け続けていただき、今ある痛みが改善してきたら施術を受ける頻度を減らしていくという方が多いです。また、さほどつらい痛みがなくても、月に1回または2回など、定期的にケアを受けに来られる方もいらっしゃいます。

股関節まわりだけではないですが、筋膜が拘縮して痛みが出ているような場合には、一旦その痛みを感じなくなって改善したかに見えても、数回の施術だけでその筋膜が健康を取り戻したとは言いきれません。

筋膜が根本から良い状態を取り戻し、柔らかく健康な状態に戻るには時間がかかりますので、さらに筋膜ケアを続けていくことが必要です。またその後も不調を呼ばないための予防的ケアや、不調の原因となる生活習慣の改善が必要です。そのためにケーズリリースではセルフ筋膜ケアもお勧めしています。

一口に股関節といっても痛みや不調の度合いや様子には個人差があります。まずは一度ケーズリリースに来ていただいてから、お客様のお仕事や状況など、ご都合に合わせてどのようにケアを進めていくかをご提案させていただいております。

カウンセリングの時間も十分とっておりますので、まずは一度ケーズリリースにお越しくださればと思います。